続けることが大事です・・・・・ね。

 

P1060368.JPG 

 

20年近く前

   6発ミッドシップ・べース・・・・改造コンプリートカーの開発担当隊長になってしまったことがあります。

       4発1.6リッターの・・FF車しか・・・・扱った事が無いのに・・・・汗!

           一千万円近くする・・・・ほぼスーパーカーと呼べる・・・・車両です。

 

この車の足回りを決めるのに

     タイヤも金型起こして・・・新作したり・・・・・ダンパーもエンジニア付きでサポート

        そして、鈴鹿や筑波、西仙台等に行き、

            超一流理論波と言われるドライバーやF3チャンプにまで乗ってもらったんですが、

                 全然良くならないのです・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・足が・・・・・。

 

結局は・・一年後・最後のテストラン・・・・・・

    JARIの総合試験路で・・・・へたっぴながら・・・自分で振り回してみて・・・・・判りました。

        スポーツカーとして・・・・ダンパーの押しが軟過ぎてたのです。

            (何回も作りなおしたんだけど・・・・振り幅が・・・全く足りなかったのだ!)

 

一番の問題は・・・・・自分がドライバーのコメントから・・・・・・車両の運動特性を・・・・想像できなかった事で。

     (その時代のドライバー・・・・・抽象的な事しか・・・・・言わんのよ・・・・・・。)

  

結構な費用を消化して得られたノウハウは・・・・・

     フロントキャンバーの影響度と・・・・・フロント押し側の変更による・・・ターンイン特性。

         まったく・・・・・今時のサーキット小僧(おやじ?)だったら・・・・・・・15分で判っちゃうよね!

 

しかし・・・ここで・大切な事を・・・学びました。

    走りが判らん人は・・・・足のセットアップなど出来ない・・・・と言う事が!!!

          *そんな奴は・・・セットアップ作業・・・・・やっちゃダメだ!

               ・・・と言うんじゃなくって・・・・・・

                      下手でも判るまで・・・・・・・・走れ!・・・・と言う事。

                           何事においても・・・・それが基本です!!!!!

 

まあ・・・・この無茶苦茶なプロジェクトは・・XX億円使い込んだところで・・・途中で中止されました・・・。

    ちなみに・・・・・・・・・・・・あたしは・・・・・一級戦犯です!!

 

さて、その後

  それぐらいで懲りるような・・・・あたくしでは・・・・・ありませんから・・・・、

       新車が発表されるたび・・・・足回り部品も開発しなきゃいけないんで

          車変われどテーマは一緒・・・・なのでね・・・

               JARIとか・・・・

                   工業試験場やら・・・・・・・

                        部品メーカーとか・・・・

                            タイヤメーカーさんのテストコースを借用し

                                (へっぽこなんで・・・・峠やストリートは・・・・・やりません・・・。)

 

足回りに玉入れしながらの・・・

     あ~でもないし・・・・・こ~でもない・・・・っと・・・・

         自己啓発に励んできたのです。

             まあ・・・しばらくの間は・・・・FF車ばかりですから・・・・・・・

                  あたしくらいでも・・・・・そこそこなんとかなっちゃいました。

 

で・・・・・

   第2の難物は・・・・

      10年後にやってきたのです!!

          それが・・・・奇色号・・・・・・・・・ねっ!

 

今度は・・・・上手くやるんべ♪  ・・・・・・と決意!

      自分でも一台オーダーし

         プロドライバーでのサーキットテストと並行し、

             JARIのスキッドパン(ウエット)とか・・・・・で・・・・自身で運転。

 

しかし・・まあ・・・・・・難しいのなんのって・・・・

     V6ミッドより・・・・コントロールが・・・・・難しかった

 

あ~でもない・・・・こ~でもないを・・・・繰り返し

    ウエットじゃあ無くって・・・・ドライなスキッドパンが使いたくって・・・

        一番よろしげなテストコースを持っている

             と・有るタイヤメーカーの・・・・・テストコースを使わせていただきました。

 

先ずは・・・毎日高速テストされている・・・・上級のテスト・ドライバーさんに

    OS/US特性の安全速度での確認方法や、

        OS気味車両で・・高速ターンを行うときの回避法など教わって

             (目から・・・・鱗でした・・・・・・・・。)

                70Rスキッドパン(ドライ)で・・・・・旋回ドライブ

 

70Rの白線に乗せながら・・・だんだんスピードあげてくと・・

    先ずは前輪がハジョウして・・・外側に膨らんでく・・・。

        で・・・・アクセルをチョイ戻しすると・・・・・・車があっちこっちにむき出して

             ・・・・・下手すると・・・スピン・・汗!

 

こんなはず無いのにな~~~~~っと思って・・・・何回も・・・やりなおす。

   で・・・・握り替えを何回も行うようなカウンターステアが・・・・取りあえず身につき始める。

       回りに何にも無い・・・スキッドパンだから・・・・怖くは無い・・・。

           車が・・・・可哀想なだけだが・・・・・会社の車だし・・・。

                 しばらくこんなことを繰り返していたら・・・・・

                       と・・有る事に気が付いた。

 

アンダーが出たとき・・・・

    アクセル放して・・・・

        前輪荷重に持ってくのだけれど・・・・・

             すぐには・・アンダーは・・・収まらない。

 

で・・・・・通常は

   あわてて・・・・又アクセルを踏んじゃうのが・・・・・・人の常・・・。

        しかし・・落ち着いてアクセルをそのまま放してると・・・・・・アンダーは収まる・・・。

 

     逆に・・・・・オーバーに陥った時・・・・・・・アクセルを踏む!!!

          しかし・・・テールスライドは・・・・・すぐに収まらない・・・・・??????

                で・・・・通常は・・体が・・・「やばい!」と感じ・・・・・

                        アクセルを戻しっチャう・・・・

                            そして・・・スネーキング・・・・。

 

でも・・・・・落ち着いて・・・・・

     スピン覚悟で・・・・踏み続けいると・・・・・・

        リヤの流れが収まる・・・。

 

何回も・・・・何回も・・・・・・・・確認し・・・・・・

       やっぱりそうだよ・・・と確信。

 

どうやら・・・・・初期奇色の・・・・足って・・・

      アクセルの操作に対して・・・・・

            前後輪の接地荷重が・・ワンテンポ遅れて変化するのだ。

 

これを・・・・リヤの伸縮を抑えた仕様にしてみたら・・・・・・・

     滑り出しの速さこそ・・・・・・増したのだけど・・・・・

           アクセル操作に対する車両の反応遅れは・・・・無くなった。

 

今考えてみると・・・・トリッキーな特性も・・・・慣れっちゃえば普通になっちゃうし・・・・・

     自動車メーカーの開発テストドライバーたちは・・・・

          それに慣切ってしまい、それを通り越した所で・・・・チューニングしてたんだと・・・思う。

 

でも・・・・そりゃ・・・・・普通の人には・・・・・・危ない車だよ。

      プロレーサーでも・・・乗り初めは・・・スネーキングしてたもん・・・。

 

 

さてさて・・・・奇色号の足回りでね、

    もうひとつ・・・・へっぽこなりに・・・・・見つけた事が・・・・あった。

         それはね・・・・・特にリヤ側の車高に・・・・旋回特性が大きく影響される・・・事。

 

とっても広~い・・直線コースで・・・・・・

      タイヤメーカーのテストドライバー(レーサーではありません)さんに教わった方法です。

         120km/h位の速度でね・・・・・・左右に何回も・・・2車線分のレーンチェンジを行うのですが・・・・

             そのとき走らせたS2K・・・・・右と・・左で・・・旋回特性が違うのです。

 

どちら側かは・・・忘れましたが・・・・・・・・

     片側アンダー・・・・反対側オーバー・・・・と言う動きだったの。

 

で・・・・・アライメント図りなおしたり・・・・・・

     4輪の接地荷重をチェックしたけど・・・・

           左右の車高が数ミリ不揃いな以外は異常なし。

 

会社に戻って・・・・・・ダンパーテスターにかけたり・・・・・

      スプリングレートをチェックしたけれど・・・・・左右差はない。

           でも・・・次のテストで・・・・車高あわせて走行したら・・・・・治ってた!!

 

いまどきのチューニングカーに比べれば・・・・・全く軟い8kgぐらいのバネなのに・・・・、

   何故か・・・・・奇色号は・・・・・車高の変化にシビアでした。

         ダンピングやスプリングレートを変更したときより・・・・・・

               体感の変化は・・・・・・大きかったと思います。

 

そんな訳で・・・・・リヤを固めて・・・・・・姿勢変化させないようにしっちゃえば・・・・・

    トリッキーな動きは抑えられるのじゃないかと思います。  

         その代わり・・・・・スライドが始まっちゃうと・・・・・・

             一瞬の遅れも許してもらえませんから・・・・

                  初期型奇色号で・・・無謀なチャレンジは・・・・しないようにね。

 

 

さてさて・・・・・今回・・・・SKRさんにお願いした・・・・イニシャルセットアップですが・・・・・

   フロントキャンバーが・・・・あたしの好みより・・・・チョイついてる・・・。

       フロントをアンダーぎみに逃がしてくれる方が・・・・・・

            好きなんだけどな~と思ったのですが・・・・・、

               (実際は・・・・・もう・・・・そこまで・・絶対に・・攻めません・・・。)

                   交差点でチョコンとパルス入力したくらいでは・・・・・

                         お尻は・・とりあえず・・・・・流れません。

                             (調整前は・・・・・・・凄かった~。)

 

 

P1060367.JPG 

どうやら・・・・・・お尻を落ち着かせるために・・・・・・

   リヤ車高を落としといてくれたのが・・・・・

       効いたみたいです。

          (何故だか・・・・・大体どんな車でも・・・・・・これが効きますが・・・

               奇色号は・・・特にそうなのじゃないでしょうか??)

 

 

P1060365.JPG 

フロントのネガキャンを大きくしたんで・・・・・

     チョイと・・その分・・・・・トーアウトにしてくれました・・・・。

         中立付近のステアリングリアクションが弱くなっちゃって・・・・・・

              直進位置があいまいで・・・・・好きな方向ではないのですが、

                   不正路面からステアリングホイルへの外乱が弱まって・・・・・・・

                        ハンドルを抑えつける事が少なくなったみたいです。

                             ガチガチに硬化したタイヤだけれど・・・・・・

                                  大分マイルドに感じられるようになりました。

                                      どうもありがとう!!!!!

 

あたしは・・・・・一般路をトロトロ走るだけですが・・・・・・

      走り屋さんへの代車出動と言う場合もありますので・・・・・・ね!!

 

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開発作業中・・・・

    その時には解決できなくっても・・・・・

         次の機会に・・・・次のステップを踏めるよう・・・・

             考え続ける事って・・・・・・

                  とっても重要だと・・・・・・・・・・・・思います!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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