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組み立て前に全シリンダーの燃焼室容積の測定を行なう。研磨による拡大は0.05〜0.1cc、各気筒間バラツキは0.1ccに調整。   2   バルブガイドに給油し、ヘッドにバルブをセットしていく。  

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  ステムシールにシリコンオイルを垂らしておく。バルブガイドに挿入するときにラバー部がめくれてしまわないためだ。  
     
4   ステムシールのリップ部を傷つけないように、バルブステムにシールスライダーを付ける。これは、ステムシールセットに付いてくる。   5   スプリングをセットし、コンプレッサーで圧縮する。そして、ピンセットでコッターをつまみ、1個ずつセットしていく。すべて組み付けたら、バルブステムの頭をプラハンで軽く叩き、コッターを落ち着かせてやる。これでバルブの組み付けが完成。   6   ピストンにリングをセットする。合口はTOP 、2nd.、オイルリングが重ならずに、側圧のかからない方向に向けるのが基本。  
     
7   シリンダーに挿入するために、ピストンリングコンプレッサーでリングを締め上げる。   8   そして、シリンダーにピストンのスカート部を落とし込んでやる。   9   クランクジャーナルを傷つけないように、ハンマーの柄などで慎重に、そして一気に押し込むことが大切。  
     
10   うまくクランクのジャーナル部分にはまり込んだら、コンロッドのベアリングキャップを取り付ける。   11   キャップ部分も角度法で締め付ける。すべて締め付けたら、もう一度メイン、コンロッドボルトのトルク確認をする。ここは確実な確認が必要な部分。納得するまで何度も!   12   トルク確認が終了したら、次にオイルポンプを取り付けて、チェーンをかける。  
     
13   張り具合を調整するチェーンテンショナーをセットする。   14   この後は、タイミングチェーン、ガイド、テンショナー、そしてフロントカバーの順番でを取り付けていく。   15   クランクプーリー(BMWではバイブレーションダンパーと呼ぶ)を取り付け、ボルトにはトルクをかけてしまう。  
     
16   これからシリンダーヘッドを載せるが、まずノックピンをブロック側に付ける。   17   フロントカバーの合わせ部にシール剤を塗る。オイル漏れが多いエンジンなので、このあたりの作業はシッカリとやっておくといい。   18   ヘッドガスケットをセットする。ブロックとヘッドのガスケット面は、しっかり脱脂しておくこと。抜け防止対策だ。  
     
19   ヘッド側のチェーンガイドギアとテンショナーを組み付ける。ヘッド前側のオイル通路にOリング溝があるが、Oリングの付け忘れに注意! これを忘れると、後で痛い目にあう。   20   ヘッドボルトはOHなので新品に交換。ネジ部にモリブデンがコーティングされている。高トルクで締め付けるため、カジリの防止と軸力を安定させるためだ。   21   ここも角度法で締め付ける。30Nm+90度+90度という高トルク。ボルトの塑性変形域での締め付けになる。オーバーホール時は必ず新品に交換したい。  
     
22   ヘッドの上にカムキャリア(BMWではタイミングケースという)を載せ、バルブリフター、タペットシムの順番でセットしていく。   23   クランクを回して、No.1シリンダーのピストンをトップ位置に合わせる。   24   INカムからトップ合いマークを目安に組み付けていく。INカムギアは、EXカム組み付け後に取り付ける。  
     
25   次にEXカムを載せる。カムとカムギアの大まかな位置出しはやっておくといいだろう。   26   INギアとチェーンをかける前に、カムに切られた六角にスパナをかける。   27   IN、EXともにNo.1カムキャップにあるトップ合いマークにカムの合いマークを合わせる。  
     
28   いよいよINカムギアの取り付けるとともにタイミングチェーンをかける。   29   INカムギアは、チェーンを回転方向にピンッと張った状態で、カムカバー合わせ面にボルトの長穴の中央部がくるようにセットする。EXカムギアにも同様の合わせ位置がある。   30   タイミングチェーンがセットできたら、インターナルスプラインにカップスプリングとサポートディスクをセット。  
     
31   なかの部品を落とさないように注意しながら、インターナルスプラインをセットする。   32   インターナルスプラインを固定するボルトは、まず2本だけ付ける。そしてトルクはかけずにフリーにしておくこと。   33   いよいよVANOSユニットの取り付け作業に入る。この写真の位置が、カムギア、タイミングチェーンをセットするためのトップ位置になる。  
     
34   フリーとなっているインターナルスプラインを、カムギアに付いている長穴の片側に当たるまで正回転方向に回しておく。ここで、写真のボルト穴の位置の変化に注目! つまり、ヘリカルスプラインの移動量分を最初に動かしておく……ということだ。   35   イニシャル位置にセットしたVANOSユニットを取り付ける。VANOSギアをユニットボディ方向へいっぱいに押し込んだところがイニシャル位置となる。   36   まずEXカムから作業する。ストレートスプラインとヘリカルスプラインが合うところまでVANOSギアを回し、合わせて押し込む。  
     
37   次にINカム。EXと同様にスプライン位置の合うところまでVANOSギアを回す。   38   IN、EX両ギアが勘合したらVANOSユニットを完全に押し込む。すると、インターナルスプラインの位置がさきほどのトップ位置まで戻っている。   39   VANOSユニットを仮固定しておき、次の作業に入る。ユニット表側にはオイル通路用のOリングがあるので注意すること。  
     
40   これでバルブタイミングのイニシャル位置が出たので、カムギアセットボルトを締め付ける。まず2本だけ締め、その後イニシャル位置の微調整を行なう。   41   EX側もIN側同様に、2本のボルトだけを締めておこう。   42   次にクランクを正回転方向に数回まわし、タイミングチェーンの張りを落ち着かせてから、クランクをTOP位置に合わせる。  
     
43   IN、EX両カムの合いマークを確認する。遅れ方向にわずかにズレている。   44   カムギアボルトを緩め、スパナを使って合いマークを合わせ、再度クランクを回し、カム合いマークが合ったことを確認する。合わなければ同じ作業を合うところまで繰り返す。   45   合いマークの確認ができたら、残りすべてのギアボルトを取り付ける。トルクチェックが済んだら、バルブクリアランスの測定、調整をし、バルタイの作業は終了。おっと……ここで、バルブクリアランス調整の写真を撮り忘れたことに気がついた!  
         
46   補機類を取り付け、組み上がったエンジン。VANOSユニットのセットは確実に終了しているし、あとはエンジンルームに搭載する作業を待つのみだ。                  
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